5月18日に開催された「JJUG CCC 2019 Spring」で「テストエンジニアが教える JUnitを書き始める前に考えるべきテスト」というタイトルで発表してきました!
www.java-users.jp
発表をするにあたり考えていたことや工夫したことを記事にしておきます。
目次
発表資料
speakerdeck.com
テストエンジニアなのにJJUGに発表しようと思ったきっかけ
主に以下の2点。
発表前
CfPが採択されたものの、まさかの一番大きな会場に割り当てられました…!
事前アンケートで「聞きたい!」と言ってくれた方が多くいらっしゃった結果なので、嬉しさ半分、しっかりとしたものを発表しなきゃという想いが半分でした。
めっちゃ緊張してました…w
なにせテスト系のイベントではなく開発系のイベントなので、聴講者はどんな雰囲気・目的で聞きに来ているのか分からなかったからです。
また、「本当にこんなコンテンツを聞きに来てくれるのだろうか…?」と思ってましたが、結局、私の発表は280名の満席に近いセッションとなりました。圧倒的感謝…!
発表時の仕掛け
おそらく聴講者の皆さんが普段聞き慣れていないであろう「テストの話」を、ただ発表するだけではつまらないだろうと思い、2つの仕掛けをしました。
仕掛け1. menti.comでたくさんの回答を貰うための仕掛け
今回の発表では menti.comを利用し、聴講者の皆さんとインタラクティブな発表を目指しました。
www.menti.com
より効果的かつ盛り上がるコンテンツにするためには、何よりもできるだけ多くの聴講者にこのサービスを利用してもらう必要があります。
そのために色々な工夫をしました。
工夫その1. 講演前、講演中にサイトへの誘導を行う
上記のようなツイートを行い、また講演開始前に会場でもアナウンスを行いました。
そして講演が始まってからも、私の自己紹介のスライドの一番上に常にサイトへのアクセス方法を書いておくようにしました。
工夫その2. 最初は簡単な操作を要求することで入りやすい状況を作る
今回、menti.comでは3つのコンテンツを用意しました。
- コンテンツ1. ハートをクリックする
- コンテンツ2. 二者択一のアンケートに答える
- コンテンツ3. 自由記述のアンケートに答える
いきなり自由記述のアンケートに答えるのは難易度が高いです。
そこでまずは「ハートをクリックする」という単純な操作を体験してもらうことで、「自分が手元で操作した行動が、こうやって投影している部分に反映されるのか」と体験してもらいました。
次に「二者択一のアンケートに答える」ことで、「アンケートに答えると投影している部分に反映される=アンケートに答えると何かしらのリアクションが返ってくるんだ」と体験してもらいました。
こうすると「自由記述のアンケートに答える」ときには、参加者の多くが答えやすい状況になっています。
工夫その3. その場で変化の実況を行う
工夫2で書いた「何かしらのリアクションが返ってくるんだ」を増幅させるために、あえて大げさにリアクションをしました。
例えば、以下のように言ってました。
- 「ああっ!どんどんハートが増えてくる!100名を超える皆さんに参加してもらえてますね!ありがとうございます!」(コンテンツ1の時)
- 「おっ!圧倒的に開発者の方が多く、テストエンジニアが今回の参加者の5%ぐらいしかいない!つまり私はアウェーの中で発表しているということですね」(コンテンツ2の時)
- 「おおー!色々書いていますね!『品質保証』なるほどー!『バグを見つけるため』そうですよねー!」(コンテンツ3の時)
結果
実に多くの方にmenti.comを利用していただきました!
それぞれのコンテンツ結果は以下のようになりました。
自由記述の時(コンテンツ3)でも、216名の方に回答いただけており、離脱率が少ない状態を保たれていることが分かります。
また、menti.comを使うことで、聴講者の皆さんがどんな心持ちで聞きに来たのか把握することができました。
こんなことも一発で聴講者にも分かってもらえますw
仕掛け2. ペアワークで活発な意見を出してもらうための仕掛け
今回はmenti.comの利用だけでなく、講演中にペアワークを入れてみました。
今までもペアワークを取り入れた講演をしたことはあったのですが、以下の2つの条件により、今までのペアワークの講演の中で最難関でした。
- 参加者数が300名弱と、過去最多
- 講演時間が45分間しかない
そのため、これに対してもいくつか工夫をしました。
工夫その1. 講演前に隣の人と自己紹介をしてもらう
隣の人がどんな人か全く知らない状態でペアワークを始めても、きっと会話が弾まないでしょう。
そこで、講演開始前に会場でアナウンスを行い、隣の人と自己紹介をしてもらいました。
特に、Javaは様々な現場で使われていることが多い言語ですので、普段の業務は何をやっているのかについても話してもらうことにしました。
工夫その2. 自己紹介しやすい空気を作る
いきなり「普段の業務について話せ」と言われてもなかなか話しづらい人もいるかもしれません。
そこで自己紹介しやすい空気を作るために、「自分の名前と一緒に普段の業務についても話してみてください。あっ、ただ例えば『実はCIAのスパイなんだ』みたいな言えない事情は言わなくて大丈夫ですよー」と言ってみました。
そうすることで、「あんな変なことを言ってもいいんだ」と、自己紹介に変なプレッシャーを感じなくする効果があると思ってます。
結果
結果として、ペアワークに価値を感じてくれた方が何名かいらっしゃったようです。
発表後
menti.comの利用、そしてペアワークの実施など、様々な仕掛けを45分間でしてみました。
結果として、このセッションやテストに対してポジティブな感情を抱いてくれたようです。
もしもテストに興味を持った方がいましたら、ぜひWACATEにも参加してくださいね!
wacate.jp
また、明日はWACATEの体験版となる勉強会も開催予定ですので、気になる方はぜひ!
wacate.connpass.com
おわりに
最初は「言語系カンファレンスにテストの話を発表するのはいいのかな…?」と不安でしたが、色々な仕掛けをすることで、概ね良い結果になったと思います。
ただしこのような結果になったのは、wi-fiを設置してmenti.comに繋ぎやすい環境だったり、講演開始前にもかかわらず色々なアナウンスを快く受け入れてくださったJJUGのスタッフの皆さんのおかげだと思っています。本当にありがとうございました!
今回言語系カンファレンスでの発表は初めてでしたが、他の言語系カンファレンスでも発表していきたいと思います!
また、今回は45分という短い時間だったので一部しか話せませんでしたが、「もっと聞きたい!」という方は、お気軽にご相談ください。twitterのDMでOKです!
個別・会社内・勉強会問わず相談に乗りたいなと思ってます。お待ちしております!