はじめに
先日、以下の記事を書きました。
その中で、以下のようなリアクションが大きかったです。
JaSST'18 Tokyoクロージングパネル「アジャイル・自動化時代のテストの現場のリアル」 #JaSST - ブロッコリーのブログb.hatena.ne.jp"政府の規制によってコードレビューが義務付けされた" コレ自分もそう聞こえたんだけどマジかとビックリした ソースどっかにないすかねぇ #jasst
2018/03/09 12:18
そこで、カンファレンスの翌々日に、まだ日本にいたJohn Micco氏に急遽会いにいき、質問をぶつけてみました。*1
自分「政府の規制によってコードレビューを義務付けているのは本当か?」
Micco「そうさ。"sarbanes-oxley"によるものだよ。」
sarbanes-oxleyとは何か
いわゆるSOX法のことです。
日本でも、日本版SOX法が存在しています。
参考: https://home.kpmg.com/jp/ja/home/insights/2013/10/jsox2.html
しかし、日本版SOX法は経営層に対しての決まりはあっても、従業員に対しての決まりが無いようです。
コードレビューが義務付けられるようになった経緯
当時、コードレビューもしていなかった頃、こんな事件が起きました。
- ある取引では、端数の金額を切り捨てる決まりがあった。
- その切り捨てられた端数を自分の口座に入れるプログラマが現れた。
- 1回の端数は見逃しやすいような少額だが、積み重なって多額のお金を得てしまった。
これを二度と起こさないために、レビューを設けて、2人以上が必ず変更に関わることを義務付けたようです。
義務化されたコードレビューの内容
- 個人的な利益に繋がる可能性のある、お金に関わる問題を発端としているため、それ以外のプログラムは義務から外れているようです。
- 例えば、車のプログラムに関しては、今のところ、この義務の対象外のようです。
- コードレビューの細かい指針というものは存在せず、「2人以上が関わる」ということのみが義務化されています。
- 組織的に行わない限りは、別の人がコードを見ることによって防げると考えられるためです。
詳細は…
今回の内容としては、SOX法の第9章「WHITE-COLLAR CRIME PENALTY ENHANCEMENTS」が該当すると思われます。
しかし、具体的に「複数人のレビューを義務付けている」というような記述が見当たりませんでした…。
これについて詳しく分かる方、補足をお願いします!
*1:主にこのために往復1時間かけて会いに行ったら、Micco本人から「クレイジーだ!」と言われました。