はじめに
- この記事はJaSST'18 Tokyo(ソフトウェアテストシンポジウム)のチュートリアル「計画立案とふりかえりでリスクを捉えよう!~SaPIDTOC:未来予想型チーム運営WS(テスト編)~」で経験したことを書いたものです。
- JaSST'18 Tokyoについてはこちらを見てください。
JaSSTソフトウェアテストシンポジウム-JaSST'18 Tokyo
- 本記事ではチュートリアルの内容そのものではなく、ワークを行っていく中で苦労した点を書きます。
- SaPIDについては、以前に私が学んだ内容を参考にしてください。
- 今回は、以下の記事の内容を理解した上での記事の書き方になってしまう部分があります。ご了承ください。
メンバー構成
- このチュートリアルでは、3〜4人のチームでワークを行う形式になっていました。
- 私のチームでは、SaPID経験者は私のみであり、他の3人はSaPIDもTOCも初めてということでした。
- なので今回は、他の人の意見に対して質問をする役目を私がとりました。
苦労した点
- チームとして進めていく中で苦労した点が2つありました。
苦労した点その1:意見をまとめてしまう
- 意見をまとめてしまうことで、抽象度が高くなり、本当の問題を見えづらくしてしまう状態になりました。
- 例えば、「準備内容が曖昧」という付箋を書いたとします。
- それに対して、「どんな準備をすると思いますか?」と質問すると、以下の2つが出てきました。
- これから作業する対象がどんなものか理解するために準備をしなくてはいけないはず
- これから作業する内容が何か把握するために準備をしなくてはいけないはず
- これらは「準備内容が曖昧」という内容よりも具体的です。
- さらに、「人によって準備に対する認識が異なっている」という事実も見つけ出すことができました。
しかし、これらの話をしても、「けど、こういうことをまとめると『準備内容が曖昧』の1枚になるよね」と、その1枚にまとめようと考えてしまう人がいました。
「まとめたい」という気持ちは分かります。他人に示す場合は、「準備内容が曖昧」の1枚だけにした方が、全体としてもスッキリします。
- しかし、SaPIDの作業を共に行う場合には、問題認識をハッキリさせるためにも、これらの具体的な話は残したほうが良いように個人的には思っています。
苦労した点その2:疑問形に対するアプローチ
- 今回は、とある題材に対して、「将来どんなことが起こりそうか?」を考えるワークでした。
- そのため、「○○ってどうなんだろう?」「△△が危ないのでは?」という、疑問形が多く出てきました。
- これらの疑問形は、「それを疑問に思った根拠」が存在するはずです。
- 今回は、その根拠を引き出すための質問に苦労しました。
- 「○○って別にそのままでも大丈夫なんじゃない?」「△△ってどうして危ないと思ったのですか?何か過去に似たような経験がありましたか?」と聞いても、「いや、だって○○はダメだと思う」「△△が危ないのは当然でしょ」というような答えが出てきてしまいました。
- ここに関するアプローチはもう少しできたのではと思ってます…。
終わりに
- 以前書いた記事では、SaPIDでどのように取り組むべきかという話を書きました。
- しかし、自分1人ではなく、チームとしてのワークをしたときには、どのようにチームとして協同し、進めていくか課題が見えた気がします。