マツコの知らないテスト勉強会の世界

この記事はソフトウェアテストの小ネタアドベントカレンダーの3日目の記事です。

記事を書くきっかけ

社内でテストの勉強会についての話をすると、「え、テストの勉強会なんてあるんすか?」という反応を多く貰うので、おそらくマツコも知らないであろうテストの勉強会について紹介していく。

なお、以下の3つの観点で紹介する。

  • 開催頻度…どのくらいの頻度で開催しているか。頻繁に開催しているイベントほど、気軽に参加できるかもしれない。
  • 参加者数…どれくらいの参加者がいるか。大人数の方が、あまり勉強会に参加したことがない人も溶け込みやすいかもしれない。
  • 話題…どんな話題を扱っているか。大きく分けて「テスト設計」と「自動テスト」の2つに分かれそう。*1

その他、簡単な概要も併せて載せる。

今回紹介する勉強会一覧

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勉強会一覧

JaSST

公式ページ

JaSSTソフトウェアテストシンポジウム

イベントの特徴

  • 開催頻度 ★★★★★ (年9回)
  • 参加者数 ★★★★★ (最大のべ1500名)
  • 話題 テスト設計が多め

概要

日本最大級のテストシンポジウム。

毎年、全国9カ所で開催している。

毎年2〜3月あたりに行われるJaSST Tokyoは2日間でのべ1500名前後の参加者がいる。セッションも最大5トラック程度まで分かれており、まさにテスト勉強会の祭典といった雰囲気。

WACATE

公式ページ

wacate.jp

イベントの特徴

  • 開催頻度 ★★★☆☆ (毎年6月と12月)
  • 参加者数 ★★☆☆☆ (最大60名)
  • 話題 テスト設計が多め。ただし、今月の開催回は自動テスト中心

概要

同じメンバーでグループワークを2日間行うので、参加者同士も知り合いになれる。

毎回素晴らしい招待講演者をお招きしている。

今月行われる回は t_wadaさんが招待講演者。*2

wacate.jp

SQiPシンポジウム

公式ページ

www.juse.jp

イベントの特徴

  • 開催頻度 ★★☆☆☆ (毎年1回)
  • 参加者数 ★★★★★ (3日間のべ1500名)
  • 話題 テスト設計が中心。

概要

JaSSTが「テストシンポジウム」なのに対し、SQiPは「品質シンポジウム」。

JaSSTよりも参加費が高いこともあり、参加者層は年齢が高め&スーツ率が高め。

基調講演者、招待講演者が毎回バラエティに富んでいる印象。

Ques

公式ページ

quesqa.com

イベントの特徴

  • 開催頻度 ★★★☆☆ (毎年2回)
  • 参加者数 ★★★★☆ (200名前後)
  • 話題 開催回によって異なるが、テスト設計などを活用した事例が多め。

概要

三者検証のヒューマンクレストが運営する勉強会。

毎回、テーマを変更して行っている。先月あった第12回ではAIを、第11回ではIoTなどをテーマにしていた。

NaITE

公式ページ

nagasaki-it-engineers.connpass.com

イベントの特徴

  • 開催頻度 ★★★★☆ (2ヶ月に1回程度)
  • 参加者数 ★☆☆☆☆ (20名前後)
  • 話題 テスト設計が多め

概要

長崎IT技術者会という有志の団体が運営している勉強会。

長崎で行うこともあるが、東京開催が多い。

テーマはテストだけに限らず、開発系も取り扱っている。

テスト自動化カンファレンス

公式ページ

testautomationresearch.connpass.com

イベントの特徴

  • 開催頻度 ★★☆☆☆ (1年に1回)
  • 参加者数 ★★★★☆ (200名前後)
  • 話題 自動テスト中心

概要

テスト自動化研究会が運営している勉強会。

自動テストについて知見を持つ様々な人が発表している。

次回開催は今週土曜日(12/8)で、まだ募集しているが、既に応募数がすごい多い状態になっており、今から登録しても参加することは難しいかも…。

テスト設計コンテスト

公式ページ

aster.or.jp

イベントの特徴

  • 開催頻度 ★★☆☆☆ (1年に1回)
  • 参加者数 ★★★☆☆ (100名前後)
  • 話題 テスト設計中心。

概要

ASTERが主催しているイベント。

一つの共通した題材に対して、出場チームがテスト設計を説明し、その優劣を競うというもの。

普段のテスト設計事例だと、「自分が扱っている製品と状況が違うから…」となってしまうかもしれないが、このイベントでは同じお題に対して議論しているため、チームごとの特徴が分かりやすい。*3

なお、テスト設計コンテストの決勝戦は1日だけだが、各地方予選、U30クラス、チュートリアルなど、関連するイベントは多い。

Web QA Meeting

公式ページ

webqa.connpass.com

イベントの特徴

  • 開催頻度 ★★★☆☆ (毎年2回程度)
  • 参加者数 ★★★☆☆ (100名前後)
  • 話題 テストエンジニアの働き方の話など

概要

あるテーマに絞って、Web業界のテストエンジニアが議論する形式のイベント。

テスト設計などの技術的な話というよりは、働き方などの話が多い印象。

DeNA QA Night

公式ページ

dena-qa-night.connpass.com

イベントの特徴

  • 開催頻度 ★☆☆☆☆ (先日初開催)
  • 参加者数 ★★★☆☆ (100名前後)
  • 話題 テスト設計の話が中心

概要

先月に初めて行われたDeNA主催のイベント。

DeNAのテストイベントは、後述する Test Nightの印象が強いが、これからはテスト設計寄りの話も多く聞けるかも。

Test Night

公式ページ

testnight.connpass.com

イベントの特徴

  • 開催頻度 ★★★★★ (年10回弱開催)
  • 参加者数 ★★★☆☆ (100名前後)
  • 話題 自動テストの話が中心

概要

DeNA主催のイベント。

iOS NightとAndroid Nightで分かれている。

自動テストの話がほとんど。

AQA POP TALK

公式ページ

mercari.connpass.com

イベントの特徴

  • 開催頻度 ★★★☆☆ (不定期だが毎年2回程度)
  • 参加者数 ★★★☆☆ (100名前後)
  • 話題 自動テストの話が中心

概要

メルカリ主催のイベント。

海外カンファレンスの報告会が中心で、Agile開発の話や自動テストの話が多い。

お弁当が貰える。

Cybozu Meetup

公式ページ

cybozu.connpass.com

イベントの特徴

  • 開催頻度 ★★☆☆☆ (不定期だが、テスト関連の回は毎年1回程度)
  • 参加者数 ★★★☆☆ (100名前後)
  • 話題 自動テストの話が多いが、テスト設計の話もあり。

概要

Cybozu主催のイベント。

開発やSREなど、様々な回があるが、たまに自動テストの回やQAチームの回が行われる。

語る夕べ

公式ページ

kataruyube.connpass.com

イベントの特徴

  • 開催頻度 ★★★★★ (不定期だが、ほぼ毎月複数回開催)
  • 参加者数 ★☆☆☆☆ (20名前後)
  • 話題 テスト設計を中心としたディープな話題

概要

勉強会ではなく、ただ語りたい主催者と参加者が語るイベント。

講義形式ではないため、ただ教わる姿勢の人には難しいかも…。

テスト酒場

公式ページ

test-sakaba.connpass.com

イベントの特徴

  • 開催頻度 ★★★★★ (毎月開催)
  • 参加者数 ★☆☆☆☆ (10名前後)
  • 話題 ざっくばらん

概要

テストエンジニア同士が集まって、酒を飲むだけのイベント。

ただし、テストの話をすることがやっぱり多い。

おわりに

テストの勉強会をただつらつらと紹介してきました。

ここに載せた勉強会は、私がよく参加する(最低でも1回は参加した)、なおかつ他人にもオススメできるイベントです。

「とりあえず、テストの勉強会に行ってみたいんですけど…」という方は、ここに書いた勉強会を参考に参加を検討してみてはいかがでしょうか?

*1:開発でも設計と実装があるように、テストでもテスト設計とテスト実装があり、特にテスト実装は自動テストについて語られることが多い。

*2:残念ながら参加申し込みはもう締め切られてしまったけど

*3:そもそも「チームによってテスト設計方法は異なる」という前提を共有する必要があるのかもしれない。たまに「QAの人が作ったテスト設計がすべて正しい」と考えている開発者もいるみたいなので…