はじめに
先日、以下の勉強会に参加してきました。
第1部では事前に決めていたお題を3つ、第2部では会場から募った質問に答える形式でした。
私は都合により、第1部しか参加できませんでした…。
※酒が入った状態で書いたので、途中、話した内容と違う可能性があります。その場合、指摘いただけると嬉しいです!
目次
お題1「0からQAチームを立ち上げるまで」
登壇者
モデレータ
- 米山 允章(以下、米山)
パネリスト
山本 健(以下、番長)
- スライドの画像は韓国旅行のときにサングラスをかけた写真
- 実際は怖くないです
鶴岡 洋子(以下、鶴岡)
- ビールが好きです
- 緊張するんでビールを飲みながら話します
テーマを決めた経緯
- 米山
- JaSSTで質問を集めたときに、もっとも投票が多かった質問
- ただし質問にたどり着かなかったため、今回行う
QAを立ち上げた経験は?
番長
- 最初のQAとして1人で入ることが多くて、出来上がったチームに入ったことがない
鶴岡
- 今いるユニファは0から立ち上げるところに関わった
立ち上げ当時の状況やロードマップはあるか
鶴岡
番長
- 会社の10人目、はじめてのQAスタッフとして入った
- 海外赴任していたスタッフがQAのイメージを既に持っていた
- 最初は既存のフローに入って、どんな価値観でやっているか把握した
- どういうカイゼンをすればよいか考えた
- 文化がない状態なので、何をしていくべきか考えてた
- 立ち上げ時には要求されることがコロコロかわる
- それに対応するようにしてた
- ロードマップの話は難しいな
鶴岡
- ロードマップの話は特にしてなかった
米山
- 0から立ち上げるのは不安なのかなと思ってた
- これを聞いてみんな安心するのではないか
立ち上げ時に意識するべきこと。最初の一人に求められるスキル、人間性、経験
鶴岡
- QAとは何をするべき人なのか色んな人に伝える
- QAはエンジニア以外にもかなり多くの人とかかわる
- QAの価値を伝える
- QAとは何をするべき人なのか色んな人に伝える
番長
- QAに対する意識がバラバラ
- 以前に良いQAとか関わっている人は良い
- 悪いQAに関わった経験がある人は「何だよ」と思って接してくる
- フレンドリーに接することが大事
- 最初は良い印象を持っている人と仕事していくことで、「なんだ、QAがいるあのチームいいじゃん」と周りが気づき始める
- QAに対する意識がバラバラ
鶴岡
- 困っている人を見つけて、どんどん助けていく
番長
- プレスリリースを書いたりもした
- リリースされたものの要件を知ってるから書きやすい
- 既に出ていたプレスリリースを真似して書いた
- プレスリリースを書いたりもした
米山
- プロダクトがローンチしたあとに入った場合は?
- ローンチしたあとに入ると辛いのでは?
番長
- 遅らせる=悪となってしまうので、スピードは大事
- これぐらい時間がほしいです、という話を予めしておくようにした
米山
- 2人目のQAはどういうタイミングでどういう人を選ぶ?
鶴岡
- 自分一人で回らなくなったタイミングで
- 自分と真逆の人を選んだ
米山
- 真逆の人だと働きづらいのでは?
鶴岡
- 全然そんなことない
- 自動化とかやってくれて助かってます
番長
- スキルとかばらして集めたほうが良い
- ただどんなスキルであれ、献身的な態度の人が良いと思う
立ち上げが好き?立ち上げたら次に行きたくなる?立ち上げ中毒?
番長
- その話は転職芸人で…(笑)
- さんざん悲劇に襲われていて、仕方ない感じで入る
- 短くても4年ぐらいはいる
- 立ち上げ時は、文化や自分が良いと思った体制を組めるのが楽しい
鶴岡
- その分勉強をする必要がある
- 自分の理想としているQAができる
- 私の場合は、立ち上げちゃったら抜けづらくなった
- 責任感が出てきた
- 中毒というわけではない
100人規模の大きい組織でQAをゼロから立ち上げるときに意識すべきことは?
番長
- きっとお金は稼げているプロダクトなので、きっとQA役になっている人がいるはず
- おそらくQA役となっているであろうディレクターさんに「これは私がやるので」と言ってみる
鶴岡
- それまでQAがいないということは、QAの価値を上の人が分かってない可能性がある
番長
- いろいろと社内事情がつらそう…
グローバルの立ち上げで意識したほうが良いことは?
番長
- 一回関わったが、お互いの国のやり方に触らないようにした
米山
- 弊社もそうです
番長
- QAは細かい単位で入らないといけないので、「グローバルで一つの基準を作りましょう」は厳しい
最後に、立ち上げに入ろうとしている人にアドバイスを
鶴岡
- 公の場では言えないことも多いので飲みに行きましょう
番長
- 辛くなったときにリセットボタンを押して、リフレッシュできるようにしておきましょう
お題2「キャリアプランとビジョンについて」
登壇者
モデレータ
- 米山 允章(以下、米山)
パネリスト
山本 久仁朗(以下、くにお)
- いろいろ転職しているが、嫌で転職しているわけではない
柿崎 憲(以下、柿崎)
- ここにいる3人は転職を多くしている
- お酒が2本目に突入しているので、いろいろ楽しいことになるかと思う
山本 健(以下、番長)
テーマを決めた経緯
- 米山
- JaSSTで質問を集めたときに、キャリアに関する質問が多かったため
QAエンジニアのキャリアパスはどういうものがあるか?
米山
- QAメンバー → QAリーダー → 品質保証マネージャ → その後は?
- CQOがまだ浸透していない気がします
くにお
番長
- だんだん、位があがっていくと、日本を考えると難しい
- 自動化は流行っているし、マネージャが一段落した印象
- いろんなポジションをできるほうが幸せだと思う
柿崎
今のキャリアを想像していましたか?今後のキャリアプランを教えてください
くにお
- 最初の会社に13年、今は7社目
- くにおさんのキャリアについてのスライド
- http://www.jasst.jp/symposium/jasst17tohoku/pdf/S5.pdf#page=4
- 若い頃は全然想像つかなかった
- 今後のキャリアプランは、僕が行って会社のお役に立てれば行きます
- 今年で50になります。けどまだまだ変わるつもりです
- 最初の会社に13年、今は7社目
番長
- 今は47
- もともと別の業界を目指していた
- もともと美術系の大学で、画家になろうと思っていた
- 面白いものに関わっていきたい
柿崎
- 今のキャリアは全然想像していなかった
- 20代後半まではチンピラのような仕事をしていた
- 初めて品質保証に関わったのはSCEのとき
- ソフトウェアテスティングの技術を教えてくれた人がいた
- すごい運が良かった
- その後はWeb系のテスターに入ったり
- mixiに入ったあとは良い出会いが多かった
- 人に会いに行く姿勢を教えてくれた人がいる
- 今日誘ってくれた人に会うこともできた
- 出会いの中でできたと思っている
- 計画的偶発性理論
- 人のキャリアの8割は偶然起きたことの結果
- キャリアと考えると10年先とか考えることが多いと思うが、今を考えるべき
- 新しい機会があったら実現する
- こういうテスターになると思っていれば、それに強いひとに会いに行けば良いのでは
- 自分が気づけなかった自分に気付ける
- 中小企業は後継者不足で潰れることが多い
- 変な中小企業を買って再建したい
キャリアパスに正解はないと思うが、どんなふうにメンバーに見せたらいいか悩んでいる
くにお
- 転職繰り返しているので気づいていると思うが「無理をしない」ことが大事
- 楽しく思える現場で楽しくやるのが一番大事
- 納得する場所で楽しくやっていれば、下の子も楽しんでやってくれるのでは
番長
- Webの世界は面白すぎて悩む必要がない
- 美術だとお師匠さんが引退しないとやれる機会が少ないので…
柿崎
- エンジニアの場合はゴリゴリプログラミングをやることになる
- プログラミングをやらないとぼんやりする
- Webディレクターにも同じような悩みがある
- テクニカルな解決方法を教えることでキャリアアップになる
- 内発的動機ができれば、キャリアアップできる
- 「お前が歩いたところがキャリアパスだ」となる
- どういう風に見せればよいかというと、一緒に悩む
- 真摯にテクニックを教える
- あとは「俺の背中を見ろ」と
- エンジニアの場合はゴリゴリプログラミングをやることになる
くにお
- 来た人には教えるが、来ない人には教えない
- ROIが悪いので
- みんなを救う気はない
- やる気のある人は救いたい
- 来た人には教えるが、来ない人には教えない
柿崎
- 自分のところだと運良くみんなやる気がある
エンジニアからマネジメント側に移った時、大変でしたか?
米山
- 準備しておいたほうが良かったこととかありますか?
柿崎
- エンジニアとマネジメントはまったく別のスキルセット
- 「マネージャよろしく」って言った瞬間にみんな潰れる
- テクニックと別の部分がある
- ぶっちゃけ、顔も見たくないやつと1on1をしなくちゃいけない
- 裏でなにか言ってるやつにやらせなくちゃいけない
- 「モチベーションを上げるとかわかんねえよ」とか言ってる
番長
- マネジメントに移るときは、部下の評価ができる権限をちゃんと貰ってください
- 褒めたのに評価が上がらないとかのズレが…
柿崎
- 今まで、なんかあったんですね…
キャリアに対して悩める志士へ一言
くにお
- 過去のスライドにキャリア3部作を作ったので、それを見てください
番長
- いちいち悩んじゃいけません
柿崎
- いろんな人に興味を持って会いに行きましょう
お題3「テストの生産性ってどう見てるの?」
登壇者紹介
モデレータ
パネリスト
柿崎 憲(以下、柿崎)
- QAテストの力が会社のインパクトに影響するを証明したい
- サイバードの業績が出ているので、見ていただきたい
- V字回復している
- 社長が変わったのもあるかもしれないが、私の力です
菅原 史晴(以下、菅原)
- 34歳
- QAテスト歴11年
- 内製サービスのQAをやってる
中野 直樹(以下、中野)
- ししゃもが好きです
- この瞬間まで乾杯を我慢してた。かんぱーい!
テーマを決めた経緯
- コヤマン
- 今回の参加者のうち、今年のJaSST'18 TokyoのWebJaSSTのセッションに参加した人は、全体の1/3ぐらい
- 今回のテーマの質問があったが、投票が少なかった
- JaSST'18 Tokyo終了後、中野さんも良い質問だと気づいた
- 気づくのが遅いけど
- DevOpsでスピードを求められる中で、テストがイケてるか考えると、旧来のだと重すぎる
- それでもテストをしているというのは、テストに価値があると思っているからやっているはず
- 何かしらの工夫をしているはず
- 価値の証明ができないので、プロセスに入れましょう→重くなる、面倒になる
- Web系ならではの工夫をもって証明しているはずだ
- 僕が聞きたいんで、この質問を選んだ。
中野さんの場合
コヤマン
- まずは中野さんに聞きたい
- 何らかのメトリクスや説明資料を使っているのでは?
中野
- 「イケメン」をいじってるよね(笑)
- 基本的に計測しているのは、
- 本番での障害件数
- 自動テストがきちんと要件を満たした状態で動き続けているか
- リリース件数
- Web系はテストを丸受けすることがない
- テストのプロジェクトはものすごいインパクトがある
- 技術的な指導だったりする
コヤマン
- 要件カバレッジもとっている?
中野
- とっている
コヤマン
- 金額とか、工数に換算している?
中野
- 一時やっていたが、今は止めてる
- ビジネスアウトカムをQAのしごとにしちゃうと、儲かるプロダクトに関わっていれば良いことになってしまう
- 納品していて、QAのおかげでお金になったとハッキリ分かればよいが、正直遠い
- 腹落ち感が低いので止めた
- 自分が携わっているプロダクトの場合、1年周期で波があり、障害件数も波があるので、昨年対比で見ている
柿崎さんの場合
柿崎
- お金を見てます
- テストにどれぐらいの工数がかかってとか、プロダクトの比率とかも見てる
- 単体でだけでなく、プロダクトとしてのコンディションを見るためにお金を見ている
- サイバードはゲーム会社なので、お金がどれぐらい使われていてというのは今までは見てなかった
- 欠陥の検出率も重要
- 社内と本番の比率とか
- Unitテストのカバレッジも見てたり
- ありとあらゆるメトリクスを見てる
- あとからどうやって考えるか大切
- リリース後の故障発生率を経営陣に示したり
- 定性的な話で言えば、品質の危機(メンテまつり)とかあって、ポシャったゲームもあった
- 必ずしも信頼度成長曲線が正解ではないが、それらしいものを見せることができる
- 今もそれは継続している
- どっちかというと絶対値ではなく継続してみている
コヤマン
- 柿崎さんらしく真面目な回答ありがとう
- 売上が上がったって「ゲームが面白いからじゃん」と言われそう
柿崎
- 純粋に僕がガバナンスを効かせたら、リリース後直メンテに入る状況が止まった
- 新規リリースの場合、こういう世界が来ますよ、というのが信頼度成長曲線を使って説明できた
- OKとかNGとかを説明できた
コヤマン
- バグの重要度とかリスクカバレッジとか考えて、リスクの高いものを優先的に取り除くようにしていた?
柿崎
- メンテ入りバグの変化をとってた
- 新規リリースしたあと、メンテの事態になるまでの時間
- メトリクスはシンプルなものを継続的に取るのが大事
- パーンと数値が跳ね上がるのを気づくのが大事
- メンテ入りバグの変化をとってた
菅原さんの場合
菅原
コヤマン
- 捉え方によっては「自分がやっていることが正義」のように聞こえる
- 対外的にどうやって自動化を説明している?
菅原
- 考えたことがない
柿崎
- あのさー
- メルカリさんはスクラムして、お客さんに価値のある取り組みをやっているはず
- テストの生産性をテストだけで考えるのはおかしい
- テスト単体だけでなく、例えばお客さんに刺さる機能を作り上げるのならば、できるだけ多くのことを挑戦しているはず
- ベロシティをやっていないの?
菅原
- 今のところではやっていない
- プロジェクト開発の生産性というか、より無駄なことをしないような取り組みはしている
- 一般な開発だとプロデューサーとかいろいろな人がかかるが、アサインするということが無駄だなと思っている
柿崎
- そうじゃなくて、お客さんにどれだけの価値を提供しているか考えるべき
- アサインは直接的ではない
- それでチームのアウトプットを考えないと
お題3まとめ
- コヤマン
- 続きは第二部や懇親会ということで…
- まとめると「腹落ち」と「シンプルな指標にすること」は大事だなと思った
感想
- 立ち上げるにしても転職するにしても、自分なりのQAとしての動き方を持つことは大事だなと感じた
- それも1つに固執するのではなく、その状況を見ながら。
- さらにそれを哲学としてではなく、他の人にも説明できることも大事だなと思った。