ソフトウェアレビューに対する考え方「ソフトウェアレビューマニフェスト」を考案しました

本記事はソフトウェアテストの小ネタ Advent Calendar 2023の9日目の記事です。

ソフトウェア開発やソフトウェアテストに比べて、ソフトウェアレビューは未発展の分野だと感じています。レビュー体系化を目指す会では、その名の通りレビューの体系化を模索しているのですが、その道中に「この考え方は重要だよね」と感じた部分をマニフェストという形で表現してみました*1

ソフトウェアレビューマニフェスト(工事中)

画像だけでなく文章も残しておきます*2

ソフトウェアレビューマニフェスト(工事中)

私たちは左記のことがらに価値があることを認めながらも、右記のことがらにより価値を置きます。

  1. 承認を得る よりも 全員の納得を

  2. 欠陥指摘 よりも メンバーが「またレビューをやりたい」と思う結果を

  3. ファシリテーターの進行 よりも 参加者同士の連動による会話の広がりを

  4. 1回の完璧なレビューを目指す よりも 複数回のレビューの積み重ねを

  5. 誰がレビューしたか よりも 何をレビューしたかを

  6. 時間切れで終了 よりも 期待レベルまで出し切っての終了を

これはアジャイルソフトウェア開発宣言(アジャイルマニフェスト)を参考に作成をしました。

また、「(工事中)」と記載している通り、まだまだブラッシュアップの余地はあると感じています。ただし、現時点で思いつく、よくありがちなソフトウェアレビューの考え方について、思考を変えるために作成してみました。

皆様の現場に役立てることができるものになっているか分かりませんが、コメントや疑問がありましたら #jasstreview でどうぞ!

需要があれば、後日、それぞれのマニフェストの解説を書きたいと思います。

また、皆様からのフィードバックをお待ちしております。

12/9 追記

良いフィードバックをいただいたので補足です。

時間切れで終了 よりも 期待レベルまで出し切っての終了を

ここでいう「時間切れで終了」とは、「上から見ていって、時間切れになったから最後の方は見ずに終了」のパターンを想定してます。

ちょっとここの表現は伝わりづらいと思っているので、「時間切れで終了」よりも良い&短い表現があれば教えてくださいませ*3

*1:なお、このマニフェストは、先日、JaSST Review'23というカンファレンスの中で初めてお披露目しました。

*2:文字の配置の都合上、画像では「上記」「下記」と表記していますが、文章では「左記」「右記」と表記しています。

*3:「時間の都合で途中まで見て終了」とかかな…?